次世代法・行動計画指針(その1)


「次世代育成支援対策推進法は、21世紀の経営資源」
メルマガバックナンバー009号(H17.5.31)

あの人の言葉発見


NECは社員の育児支援制度を拡充する。

社員が親との育児分担をするために転居が必要になった場合は50万円を上限に引っ越しなどにかかる費用を会社側が負担する。

長時間預けられる保育所に子どもを入所させるために転居が必要になったときにも同じ額を補助する。

育児をしながら在宅勤務しやすいように、ブロードバンドの費用を負担したり、パソコンを貸与したりする。
「育児転居 50万円まで補助」
朝日新聞 17.3.10 経済

制度のしくみ


    〔1〕次世代法関連
     1.次世代育成支援対策推進法
     2.行動計画策定指針
     3.行動計画内容
    〔2〕関係法令
     1.育児・介護休業法
     2.労働基準法
     3.男女雇用機会均等法
    〔3〕労働社会保険
     1.給付
     2.保険料等
    〔4〕助成金、奨励金
    〔5〕法人税
    〔6〕次世代法認定企業


〔1〕次世代法関連 2.行動計画策定指針

次世代法・行動計画指針(その1)

ペコポン
今までも話に出てきた「行動計画策定指針」。
今回から、テーマとして紹介していきます。

社員301人以上の会社が「行動計画」をつくる際、これに即して作成するよう義務づけられている。

ぼんさく
役所にしてみれば、これで統一がとれるわけだ。

ペコポン
会社にしてみれば、ゼロから始めるよりは、道案内があったほうが、つくりやすい。

ぼんさく
社員300人以下の会社については、「なるべく即してね」という位置づけだったね。

でも「認定」を受けるには、無視できない。

ペコポン
そのとおり。
では、本題。

「指針」自体、結構ボリュームがあるけど、全部は見ません。
一般の会社経営に、関係ない部分も多いので。

ここでは、関係するところだけピックアップしよう。

その部分とは、次の2つ。
・行動計画の策定に関すること
・行動計画の内容に関すること


・行動計画の策定に関すること、には
一、策定にあたっての視点
二、計画期間
三、目標
四、その他

・行動計画の内容に関すること、には
一、雇用環境の整備
二、その他

として、まとめられている。

ぼんさく
「内容」の「一、雇用環境の整備」と、「二、その他」は「認定基準 一」の話しに出できたものだ。

ポコペン
よく覚えていたね。
では、それぞれ見てみよう。

「策定」の一、どんな視点?

“視点”とあるけど、まぁ「忘れちゃいけない基本ライン」とでも言えましょうか。

(1) 仕事と子育ての両立という視点
(2) 会社全体で取り組むという視点
(3) 会社の実情を踏まえた取り組みという視点
(4) 取り組みの効果という視点
(5) 社会全体による支援の視点
(6) 地域における子育て支援の視点
があげられている。

(1)出発点から、(2)(3)(4)その会社のこと、そして(5)(6)社会、地域、と話しは広がる。

それぞれこんなことを言っている。

(1)は、「出発点は、社員のためなんだよ」と。
「社員のため」になれば、経営にプラス、そういう思考でスタートしよう、と。

そして「子育ては男女だからね」とも言っている。女性だけの両立では、足りないよ、と。

ぼんさく
女性社員に向けた取り組みだけでは、「少子化対策」につながらないことが分かったから、国もあせってるね。

ペコポン
(2)会社全体で両立支援の仕組みづくりについては、実務は、人事労務や総務部門が進める企業が多いだろうけど、「働き方」の見直しなどは、部門に関係ないから、全社まきこんでね、と。

そのためには経営トップである社長が、その意識でいよう、主導しよう、と。


(3)会社の実情
業種、職種の構成割合、雇用形態、子育て社員の数、などによって違ってくるニーズをとらえた仕組みであることが必要だよ、と


(4)効果あり
次世代育成支援をやると、国だけでなく、あなたの会社自身もいいことがあるんだよ。
だから主体的にやってね、と。

ぼんさく
「少子化対策は、国のシゴトだろぉ」と不満をたれる企業がいるもんね。

国が一所懸命、なだめてるみたいでオモシローイ。

ペコポン
(5)社会全体で子育ては、まずその父親母親に責任がある、と念押ししたうえで、国、地方、企業、地域社会ひっくるめて協力し合おうね、と

(6)地域
会社で働く社員は、その地域の構成員でもあるんだから、その地域の子育てに、社員も会社も、積極参加することを期待してるよ、と。

ぼんさく
都市部のビジネス街で働いていたら、ピンとこないよね。
まわりに子どもがいないもん。
家庭の面影すら感じられないよ。

ペコポン
「都市計画」や「街づくり」に、次世代育成の考え方もとりいれたら、できる街も変わってくるカモね。

では、次。

「策定」の二、計画期間は?

2年〜5年を1クールとする。
平成17年から26年の間に何クールかを設ける。

ぼんさく
「認定基準 二」は、指針のこの部分から
ひっぱってきているんだね。

ペコポン
内容については、紹介済みなので省略。

今回はここまででーす。

ぼんさく
また、よろしくー。

誌上しつもん会


Q.育児や介護を行う女性に限って、時間外労働の制限を認める規定は、法的に問題ありますか?
東京・旅行業

A.育児介護休業法では、小学校入学までの子どもを養育する社員が請求した場合は、1ヵ月24時間、1年150時間を超える時間外労働はできないこととされています。

これには男女の区別はありませんので、女性に限定した規定は、法の要求を満たさないことになります。

ただし、法の要求する基準を超える部分については、限定しても、それが即、育介法違反になることはないと思われます。

例えば、「小学校入学前については男女、小学校就学中は女性限定」「制限時間について、男は1年150時間、女は1年60時間」などです。

このように規定する場合、注意する点は、「結果として、採用、配置、昇進などの差がないこと」です。

上記規定を新設した後、これらに男女の差があれば男女雇用機会均等法違反の疑いがでてきてしまいます。

また、上記規定の制度を利用した社員について、不利な取り扱いがあれば、育児介護休業法違反になりますので、あわせて注意が必要です。

わたしの後記


あなたは、もう見ましたか?

「次世代認定マーク」を。

こんな感じ↓です。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/01/h0121-1a.html
(厚生労働省ホームページ)



先日インターネット検索をしていたら、たまたまこんなホームページを見つけました。
もしかしたらブログだったかもしれません。

それは“女性”が“個人”で開設しているものでした。
個人的な“思い”のつづり。

“女性”の“就職”について書かれている箇所があります。
中途採用の会社を探している最中らしいその彼女。

そこには、明らかに、そのホームページを見ている女性に向かって、言っている言葉が。

「次世代育成の認定を取得している会社を選んだほうがイイ」

文面は、正確な表現ではありません。
そんなニュアンスの内容でした。

「ごくフツーの人」のようです。
“お役所関係”でもなければ、“福祉関係”でもなければ、私のような“法律関係”の人でもない、「フツーの人」。

もう、一般の人が反応してるのか。
ちょっと驚きです。



「認定」は「計画期間」終了しなければ申請できませんから、どんなに早くても、世に出るのは19年4月1日以降です。

申請についての審査や、認定授与手続きにも、数ヵ月の時間がかかるでしょうから、本当に私たちが目にするのは19年の夏ぐらいでしょうか。

おそらく“彼女”は、次世代法の「認定企業」を見る前に、就職するのでしょう。

でも今日の、ささやかな情報発信が、そして大きい希望と期待が、やがて“彼女たち”にも浸透し、今と違う「好い会社像」をつくっていくことでしょう。

その時、あの「認定のお花」は咲き乱れているのでしょうか。

それとも、岩場に一輪だけで咲いている花のように、ひときわ輝く特別な存在として、人目を引いているのでしょうか。

あなたは、どっちだと思います?



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