次世代法・行動計画指針(その3)


「次世代育成支援対策推進法は、21世紀の経営資源」
メルマガバックナンバー011号(H17.06.14)

あの人の言葉発見


ソニーは、社員の子育てを支援する社内ウェブサイトを4月に開設する。

社内情報の入りにくい育児休業中や在宅勤務でも、自宅で支援制度の最新情報が見られたり、社内手続き書類をダウンロードしたりできる。

社員だけがアクセスできる社内イントラネット上ではなく、通常のインターネットで接続できる。

パスワードで気軽にアクセスでき、家族で情報を共有できる。
「サイト開設 子育て支援」
朝日新聞 17.3.16 経済

制度のしくみ


    〔1〕次世代法関連
     1.次世代育成支援対策推進法
     2.行動計画策定指針
     3.行動計画内容
    〔2〕関係法令
     1.育児・介護休業法
     2.労働基準法
     3.男女雇用機会均等法
    〔3〕労働社会保険
     1.給付
     2.保険料等
    〔4〕助成金、奨励金
    〔5〕法人税
    〔6〕次世代法認定企業


〔1〕次世代法関連 2.行動計画策定指針

次世代法・行動計画指針(その3)

ペコポン
前回まで、「指針」の中身のうち一般企業に関係するところ

・行動計画の策定に関すること
一、策定にあたっての視点
二、計画期間
三、目標
四、その他

・行動計画の内容に関すること
一、雇用環境の整備
二、その他

の、「策定」一、二、三、をお話ししました。

ぼんさく
「策定」の四、その他のことは?

ペコポン
両立支援の具体的な進め方だよ。
次のことをやっていこう、と言っている。

(1) 推進体制を整備しよう
(2) 社員の意見を反映しよう
(3) 行動計画の内容を周知しよう
(4) 行動計画の実施状況を点検しよう
(5) 認定を受けよう


では、それぞれもうちょっと細かく見てみましょう。

(1) 推進体制の整備

両立支援プロジェクトを社内に置こう。

人事労務担当者や社員代表者などが構成員になることが一般的でしょう。
でも、中小・ベンチャーは、経営トップも参加すべし。

ぼんさく
社長はどこの会社でも忙しいよ。

ペコポン
両立支援の体制づくりは、経営判断が必要なものが多々あるからね。

トップがその場で決断したほうが、断然早い。
プロジェクト参加した社員も、その分拘束時間が短くなる。

結果として、組織の生産性は上がることになる。

ましてやコレは、10年後の会社の勝負を決める大事なもの。
トップが率先しなくてどうする!

ぼんさく
ペコポン、いつになく熱いな。
やっぱ、中小・ベンチャーは圧倒的に社長の力だね。
決断力と行動力!

ペコポン
それでも、社長と社員だけでは、遠回りすることもある。
・何から始めていいかわからない
・モノを調べたり、情報を得るのに時間がかかる
・知識不足でやり直しや、モレがでてくるってね。

次世代法や、その基本となる育介法・労働法の専門家の活用も、トータルの生産性向上に結び付くよ。

ぼんさく
社長と、社員と、外部専門家によるプロジェクト完成だね。

ペコポン
続き。
仕事と子育ての両立について、研修・講習、情報提供をしよう。

まずは中高年管理職者の意識改善。

ぼんさく
社員の働きやすさは、管理職で決まるもんな。

新しい制度、新しい考え方に、管理職がついていかないと社員は動きづらい。

ペコポン
社員が動かなければ、職場に浸透しない。
職場に浸透しなければ、会社の文化になりえない。
会社の文化にならなければ、21世紀企業には、ほど遠い。

ぼんさく
「認定」も遠そうだ。

ペコポン
仕事と子育ての両立についての相談窓口を社内に置こう。

ぼんさく
そうすれば、相談できる安心感、両立させる働き方が社内で認められている感がでてくる。
うん。社員が動きやすくなりそう。

ペコポン
(2) 社員の意見反映

社員は、どんな両立支援制度を望んでいるのか。
どんなことが障害になって、制度を利用しづらいのか。
社内アンケートなどで社員の意見を聞こう。

制度の作成や運営が、会社主導によりすぎると、中身空っぽの制度になりかねない。使えない。

特に「認定」は、制度があるだけではダメ、社員が制度を利用して初めて「認定」される。

ぼんさく
社員ニーズが、いかに大事か、ってことだね。

ペコポン
体制づくりに着手したら、早い段階でアンケートなどをとってニーズ調査を実施しよう。

ぼんさく
でも、具体的にはどんなことを聞けばいいの?

ペコポン
アンケート項目の見本が、厚労省ホームページに出てはいるけど、コレちょっと、わかりにくいし、このままだと使えない。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/jisedai/manual/02.html#06
 ↓
(注)現在このページは、厚生労働省ホームページ内において削除されているようです。

ぼんさく
不便だね。

ペコポン
さあ、次、つぎ。

(3) 行動計画の内容の周知

資料配布したり、情報提供をして、両立支援することや、具体的な制度、行動計画の内容を社内に知らせよう。

会社のヤル気が社員に伝わるよ。
職場の無言のプレッシャーも和らぐ。

ぼんさく
社員が利用しやすくなるね。

ペコポン
労働条件に関するものについては就業規則、労使協定、労働協約などへの明記が必要な場合もあり。
特に「協定」には注意だよ。

ぼんさく
なんで?

ペコポン
例えば、育児休業。
育児休業規程に適用対象外として規定していても、協定がないと対象外にならないモノもある。

ぼんさく
ところで「労働協約」って聞き慣れないけど?

ペコポン
労働組合との取り決めのこと。
社内に労働組合がなければ気にしなくていいよ。

ぼんさく
次どうぞ。

ペコポン
(4) 行動計画の実施状況の点検

計画をスタートしっぱなしにせず、実施状況を逐次点検しよう。
必要なら見直しもしよう。

変更した場合、
301人以上の会社は、変更の届出が必要になるから気をつけて。

300人以下でも、「認定」を申請しようと思っている会社は、変更の届出を忘れないこと。

(5) 認定

どうせやるなら「認定」が受けられるくらいのことをしよう。
いいことあるよ、だって。

ぼんさく
「指針」でそんなことまで言ってるの?

ペコポン
お役所は、一所懸命、目の前にニンジンぶら下げて、どうにかして会社に両立支援を実施してほしいんだね。

ぼんさく
ニッポンの将来がかかっているからね。

ペコポン
ココは、そんな緊張感ないね。

ぼんさく
なんでだろうね。

誌上しつもん会


Q.社員アンケートや労働組合の意見聴取にあたって、どのようなことに注意すればよいのですか?

A.アンケート調査などをするときは、社員のプライバシーに十分配慮することや、調査結果が他の目的に流用されることのないよう、その使用方法などには十分注意が必要です。
厚生労働省ホームページ
Q&Aから抜粋

わたしの後記


「シンクライアント」って聞いたことありますか?
パソコンの話しです。

ハードディスクを持たないノートブックPCらしいのです。

サーバー機と連携で、データ処理するようです。
「シンクライアント」機にはデータ保存をしないので、情報漏えい防止に役立つ、というのです。

最近、出先の営業マンが、ノートPCを忘れたり、盗まれたりして情報漏えいにつながる、という事件をよく耳にします。

厳格な個人情報管理を要求される昨今。
そんな事件のときでも情報を守ることができるということで、サーバー・シンクライアントのシステムを導入する企業が増えている、というのです。

これ一般報道のウケウリ。
もしかしたら、あなたの会社も、その手の会社から提案を受けているでしょうか。



情報管理もさることながら、単純に持ち運び用のモバイルPCとして便利そうだなと、このシンクライアント機に興味あり。

ハードディスクがないってことは、軽そう、起動が早そう、振動に神経質にならなくてよさそう、値段が安そう、だから。

実際、ノートPC単体では安いようです。
ただし、サーバー機とのシステム導入となるとかなり高額になるらしく、PCメーカーも躍起になっているようです。

とにかく、どんなものか見てみたいなぁ、ということでまずは店頭調査に行きました。先週末。

ところが。
ところが、店頭には出ていない、と言うじゃありませんか。
店員も「何言ってんの?この人」って感じで。

一般需要は見込めないのか。
考えてみれば、そりゃそうだ。
フツーの使い方では、いらないよなぁ。



以前から、結構この「モバイル」については、なんかイイ手ないかなぁと探っているのです。

根がヘソ曲がりなもので、単にモバイル用ノートPCじゃちょっと不満。
芸がない。安直すぎ。ただ買うだけ。誰でもできる。

PCに詳しいワケでもないのに、頑張っちゃうんですねー。

一時は、大元はウィンドウズXPで、出先はウィンドウズCEなど端末機で、通信でつなげて遠隔操作をと考えたこともあったんです。

だけど、通信環境を考えると、業務に耐えられず、ボツ。

シンクライアントが、簡易メモリで普通のPCと連携とれたら一番イイのにな。

何かお知恵拝借できたら...ありがたいです...



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