多様就業型ワークシェアリングの導入


「次世代育成支援対策推進法は、21世紀の経営資源」
メルマガバックナンバー036号(H17.12.13)

あの人の言葉発見


●福岡県・公務員・女性(34)
子どもが生まれ、夫に「できるだけ手伝うね」と言われた時、「手伝う」が引っかかりました。
育児は夫婦でやっていくもの。
男性の育休は賛成だが、出世や仕事優先が美とされる日本では難しいと思います。

●大阪府・会社員・男性(31)
育休を取得しようとは全く考えませんでした。
社内ではまだ男性の前例がなく、取得後の待遇や評価が懸念されたからです。
その分、帰宅を早め、家事を手伝いました。

●東京都・主婦・女性(55)
私の頃は夫の育休など思いつきもしませんでした。
楽しい育児を独り占めしてしまいました。
息子が結婚したら、ぜひ育休を取り、主体となって子育てをしてほしいと思います。
パパの育児休業
私も一言
朝日新聞 17.1.17 生活

制度のしくみ


    〔1〕次世代法関連
     1.次世代育成支援対策推進法
     2.行動計画策定指針
     3.行動計画内容
    〔2〕関係法令
     1.育児・介護休業法
     2.労働基準法
     3.男女雇用機会均等法
    〔3〕労働社会保険
     1.給付
     2.保険料等
    〔4〕助成金、奨励金
    〔5〕法人税
    〔6〕次世代法認定企業


〔1〕次世代法関連 3.行動計画内容

〔多様就業型ワークシェアリングの導入〕

ぼんさく
ワークシェアリングって、一時世間でよく言われていたね。
最近はあまり耳にしないなぁ。

ペコポン
日本企業の業績が悪化し始めた頃、雇用を守ることが政府の大命題となった。
そこで1人あたりの労働時間を減らして雇用数を維持していこうとこのワークシェアリングが盛んに提唱された。

だけどその甲斐むなしく、雇用状況は悪化の一途。
リストラという名の人員削減にまっしぐら。
残業対応、非正社員化でしのぐことに。

ぼんさく
結局はワークシェアリングとは正反対だね。
日本に根付いたとは言いづらい。

ペコポン
企業が業績の悪いときにとった行動としては、ある意味自然なことだと思う。
正しかったか、正しくなかったかは別にして。

ぼんさく
ワークシェアリングって具体的には何をすれば?

ペコポン
短時間勤務や隔日勤務などだね。

ぼんさく
それじゃ、今までの仕事をこなせないよ。

ペコポン
その場合は人を増やす。
より多くの人で仕事をすることによって1人当たりの仕事量を減らそうということ。

ぼんさく
ちょっと無理がない?
企業は人件費が増えるだけじゃん。

ペコポン
そう。
だから1人当たりの仕事が減る分、給料も減ることになる。

その代わり、プライベート時間が増える。
そこが行動計画にこの項目を入れた狙いでしょう。

ぼんさく
でも、それも無理がないか?
給料が減るのは、人は喜ばないよ。
生活はどうなるのさ。

ペコポン
そうだね。
自分だけ収入が低かったら、今の世の中、大変だよね。
じゃぁ、世間みんなの給料が同じように減ったらどうなるかな?

ぼんさく
今普通に買っていたものは買えなくなるな。
低価格のものだけしか売れない。

モノ売る側はそれでは困るから値段を下げる。
うん、それなら買えるかも。

あれ? これって、不況のときと一緒じゃない?

ペコポン
うん。そう思う。
経済活動 ―消費、再生産、貯蓄、投資など― といったことが縮小することになるだろうね。
まず、それを受け入れる世の中か。

それともう1つ。
ワークシェアリングの「シェアする」って「分け合う」「共にする」ってこと。
「共有」だね。
「共有」は「みんな」でする。

それは、独り占めしないってこと。
ワーク、仕事を独り占めしない。

それだけでなく、
給料を独り占めしない。

企業は儲けを独り占めしない。

人は買い物によってモノを独り占めしない。

そして(自分の)時間を(仕事のためだけに)独り占めしない。

そういう世の中でもなければね。

「独り占め」って、競争だったり、欲望だったり、エゴだったり。
それは「個」の活動。

それに対して「共有」は「全」の活動。
「個」よりも「全」がベースになければ、難しい。

ぼんさく
今は、そういう世の中とは言いづらいよね。

ペコポン
だから、ワークシェアリングは、一企業が実施するだけでは、なかなか成り立たないんじゃないかと思ってる。
世の中全体が「全」の価値観にならなければね。

ぼんさく
そうなる?

ペコポン
わからない。

わたしの後記


ちょっと面白い言葉に出会いました。
ご紹介します。

『砂漠を旅する者は、星に導かれて進む。
彼は星に向かって歩んでいく。
星に到着することはないが、星に近づこうとすることによって、目的地である町に着くのだ。
人がそれぞれ掲げる理想は星のようなものである』



理想を描く。
夢を抱く。
目標を掲げる。
それらは「絶対」良いことのように、世間は言います。
疑いもなく。

でも、その描いた理想のために苦しむ人がいます。
その抱いた夢のために敗北感を味わう人がいます。
その掲げた目標のために焦りととなり合わせの人がいます。

その原因は?
その人の、怠惰? 無能? 甘え?
いや、違う。

その理想。その夢。その目標があるから?
そんなもの、はじめからなければ、苦しみも、敗北感も、焦りもない人生?
確かにそうだろう。
でもそれも・・・?



そんな迷路にはまったら、これを思い出してはどうでしょう。

そうだ。その「星」には到達しないんだ。

「星」に到達すること、に縛られてるその考えが、心に波風立てる原因なんだ。
「星」を見失わないこと。
「星」に近づく歩みを止めないこと。
それが平静に生きる道。
たまに止まったって、見失わなければヨシ。
また、歩き始められますって。



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