子育てバリアフリー


「次世代育成支援対策推進法は、21世紀の経営資源」
メルマガバックナンバー040号(H18.01.17)

あの人の言葉発見


ローソンは、働く女性のために託児所を併設した24時間営業の「子育てコンビニ」を今春にも都内に開業することを明らかにした。

託児所併設のコンビニは初。
従来のコンビニの1.5倍程度の広さ60〜70平方メートルの候補地を検討している。

企業の託児所は認可外保育施設にあたるため、児童福祉法で都道府県に届け出が必要で、規模に応じ保育士か看護師を配置する。
ローソンではパートタイム採用の方向で調整中だ。

新浪社長は「できれば託児所は無料にしたい。店内はお母さんがベビーカーをひいても回れるくらいの広さをもたせたい。1号店は子どもの多い住宅街を考えている」と話した。

オフィスビルへの出店も検討する。
店では、幼児用ミルクやおむつの種類を豊富にする。
母親が子どもを預け、その店で働ける環境も考えている。

新浪社長は「女性が社会で働ける環境作りが必要。長い目でみれば、そういう企業が社会で受け入れられていく」という。

コンビニ業界は、40代ぐらいまでの男性利用者を中心にしたこれまでの店づくりが飽和状態にあり、最近では女性向けの商品や高級は輸入商品を扱うなどさまざまな業態のコンビニが現れている。
コンビニ子育て
ローソン都内で託児所併設計画
毎日新聞 18.1.5 一面

制度のしくみ


    〔1〕次世代法関連
     1.次世代育成支援対策推進法
     2.行動計画策定指針
     3.行動計画内容
    〔2〕関係法令
     1.育児・介護休業法
     2.労働基準法
     3.男女雇用機会均等法
    〔3〕労働社会保険
     1.給付
     2.保険料等
    〔4〕助成金、奨励金
    〔5〕法人税
    〔6〕次世代法認定企業


〔1〕次世代法関連 3.行動計画内容

次世代法 行動計画  二、その他

ぼんさく
今回から項目の区切りが変わるね。
全体はこうだった。

一、雇用環境の整備
(1) 子育て社員の仕事と家庭の両立を助ける雇用環境の整備
(2) 働き方の見直しにつながるような多様な労働条件の整備
二、その他

ペコポン
「その他」と表現しているけど、「行動計画策定届」の実際の表記は、「一以外の次世代育成支援対策に関する事項」

ぼんさく
具体的には何を?

ペコポン
この項目は、
  • 子育てバリアフリー
  • 子どもに関する地域貢献活動
  • 子ども参観日の実施
  • 家庭教育を学習する機会を社員に提供する取組
  • 若者へ就業体験機会を提供する
の5つがあげられている。

ちなみにこの「二、その他」の項目は、いくら目標を達成しても「認定」には関係がない。
子育てしやすい社会づくりのために、働く環境整備以外にも、企業は協力してね、という趣旨で設けられたもの。

ぼんさく
「認定」を受けるには、一、(1)か(2)の中から行動計画を策定して、達成することが基準の1つだったね。


〔子育てバリアフリー〕

ぼんさく
「子育てバリアフリー」ってあまり聞かない言葉だよね。

ペコポン
子ども連れ来訪者が利用しやすいよう、社屋や施設内に、託児室・乳児コーナーや乳幼児と一緒に利用できるトイレを設置するなどの整備を行おう、というもの。

ぼんさく
ハード面での、子育てしやすい環境づくりというわけだ。

ペコポン
「次世代法は経営資源」の観点で言えば、これは「集客」に貢献する。
施設整備だと、コスト負担が大きいが、小売業や一般向けサービス業などはチャレンジする価値あり。

ぼんさく
そんなお店が当たり前になったら、世の中の景色が変わりそうだね。

わたしの後記


もう、ちょっと前の話になりますが。

ある人材育成関連のセミナーに参加した際、3名の経営者をパネラーとしたパネルディスカッションがありました。
随所に興味深い話が聞けて、有意義なセミナーでした。

パネラーの経営者の1人は、そのセミナーを主催した人材育成事業会社の女性社長。
そして、この女性社長と親しいらしいあとの2人。

1人は、ソフトウエア開発会社社長。
この方の話も面白かったので、かねてから話題にしたいと思っていました。
が、今回は見送り。 
またの機会に。

さてもう1人。
こちらが今回の主人公。
ローソン社長、新浪剛史氏。

新浪氏は、見るからにエネルギッシュな人物。
そして話の随所に、「打倒 コンビニ界の巨頭・セブンイレブン」が感じられ、チャレンジスピリット旺盛な印象を受けました。

事実、最近のローソンは、生鮮食料品が100円で買えるローソンストア100、自然派志向のナチュラル・ローソンなど新展開を見せています。

ただし。
打倒セブン、と同じく、セブンイレブンコンプレックスを感じたのも確か。
そこには、弁当が、おにぎりが、という枠での思考にとどまっていた感あり。

ところが。
今回の「コンビニ子育て」は、セブンコンプレックスから、大きく解き放たれた印象を受けます。
それは、トヨタの後追いをやめ、自社のブランド力向上に注力した日産自動車のよう。

ローソンも、21世紀企業になるのかな。
みんなで注目していきましょう。



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